今回は、「オフライン広告とデジタル広告の違い」について、2回に分けてお伝えしたいと思います。
オフライン広告とは、デジタル広告と対比として用いられる用語でインターネットを介さない広告です。例えば、新聞、雑誌、チラシ、折り込み広告、看板などが該当します。もちろんどちらも同じ広告ではありますが、広告のバイイングや、個別に専門的な知識が必要となることもあり、「違うもの」として理解されることがあります。
しかし、近年ダイレクトマーケティングの中で、オフライン広告をメインにしていた企業が、デジタルに参入する。逆にデジタル広告で伸長した企業がオフライン広告を行うということが増えてきています。
そこで今回は、ダイレクトマーケティングにおいての集客の説得のポイントでもある、オフラインにおける広告とランディングページとを比較したとき、作り方にはどのような違いがあるのかという点を「制作の視点」から解説していきたいと思います。
セールスのための説得ストーリーを「PASONA」で構築するという点は、チラシもLPも同じといえます。
コピーを書く場合、基本形は「PASONAの法則」に従って作成する点は変わりません。
PASONAの法則に関しては、提唱者による書籍または、以前マジワンラボでご紹介した「販売につながる広告の文章構造とは」を参考にしていただくとよいかと思います。
チラシとLPの大きな違いは文字数です。
LPの場合、長いものだと約5000字の情報を盛り込むことができます。それに対し、チラシは紙面の都合から文字数が少なくなるケースが多いです。
例えば、広告としては大きめなB3に詰め込むとLPと同等の文字数を入れることができますが、B4だと両面で1500~1700字程度。LPと比べると、情報量がかなり削られてしまいます。
そこで気をつけいただきたいのが、以下の3点になります。
・アテンションの必要性
・説得文字数を短くすること
・レイアウト構成能力
LPの場合、検索窓やバナーから入ってくることが多いため、ニーズに興味関心を抱いた人がページを見ます。
元々興味がある人が訪れるということもあり、サイト上で丁寧にPASONAをしていけば問題ないといえます。
しかし、チラシの場合は、同じタイミングで配布されている他のチラシと比較して、手に取ってもらわなければいけないという大きな課題があります。そのため、パッと見て目を引くようなポイントとして、ネット上のバナーと同じような役目を果たす「アテンション」が必要になるのです。
アテンションは、お悩み解決的な内容の15文字くらいのトップキャッチになります。
法令で使えないワードがあるので、そこを避けてどこまで伝えることができるのかしっかりと検討していきましょう。特に健康食品系は、ニーズとなる「悩み」を具体的な言葉を使わず、どんな風に言い換えるかという部分が重要になります。
なお、言葉の言い換えに関しては、「景表法を意識しながら言いたいことを表現する基本テクニック解説」をお読みください。
LPは文字数に制限がないため、ファーストビューから丁寧に説明していき、クロージングへ持って行くことができます。
しかし、先述の通り、チラシには文字数制限があります。また、レイアウト上、途中に何度もオファーを挟むことができないので、LPの作成と比べて高いメッセージ構築能力が要求されるのです。
掲載広告の場合、「悩みラッシュを入れて、商品の説明を少々。最後に金額入れて終わり」という作り方が多いです。B4両面だと1000字くらい、B3両面だと7000字くらいまで可能。トップにインパクトさえあれば目を引きやすいので売上につながります。
例えば、ブルーベリーのように「目に良い」という印象が強いものならば、詳しい説明がなくても売れる可能性が高いです。ただし、これも価格によるというのが本音。ブルーベリーを500円で売るなら難易度低めになりますが、例えば3000円で売って欲しい!というなら難易度が上がります。
説得文字数のボリュームは、商品の説得難易度とオファーのバランスで決まるといっても過言ではないでしょう。説得難易度が上がれば上がるほど、文字数の多いレイアウトを採用しなければいけなくなります。
一般的には980円くらいまでの商品なら1000字程度までの広告でクロージングしてしまった方が、反応が良い印象です。また、できればファーストからクロージングまでの距離が近い作り方がおすすめ。逆に、2000~3000円くらいの価格帯のものだと、しっかりと説得を入れるようにしましょう。
今回は以上となります。
今回は、オフライン広告とデジタル広告の違いについてお話させていただきました。次回は、この続きとして3つ目の「レイアウト構成能力」についてお伝えする予定です。
また別のコンテンツもご覧いただければと思います。