前回の「ダイレクトマーケティングにおけるパートナー企業の選び方①」では、ダイレクトマーケティング企業がパートナー企業を選ぶ条件として
の3つの要素があるということをお伝えした上で、まずは「マスト」の部分を解説させていただきました。続編である今回は、「ニード」と「ウォント」について詳しくお話していきたいと思います。
ニードは、求めるレベルは企業によって異なるかと思いますが、スムーズに仕事を進めていくために必要だと思われる条件です。
特に広告メディアなどに多いのですが、狙っているターゲット層を得意ジャンルとしているか、過去にそのターゲット層に向けた広告の取り扱いがあるかといった部分は気になるところです。例えば、自分たちのターゲットが30代女性なのに、普段は中高年向けのゴルフ商品ばかり宣伝しています・・・のようなクリエイターだとニーズが合わないかもしれませんよね。もちろん、両方できるクリエイターもいますが、多くの場合はクリエイター側も得意ジャンルというものが存在しています。
特に、パートナーの企業ジャンルが偏っている、大手企業ばかり担当してきたといったケースは要注意です。相手の得意なジャンルと、自分たちが狙っている方針や方向性がクリエイターと一致するかをよく確認しましょう。
ヒアリングを含めて円滑にコミュニケーションできるか、かつ何かトラブルや不満・不安があったときにきちんと回答してくれるような体制ができているのかを確認しましょう。もちろんその相手は営業担当でなくてもかまいません。社内に別のサポートチームがいるというスタイルでも良いです。パートナー企業とのコミュニケーションが円滑に行えるかどうかは、マストに入れても良いほど重要なチェックポイントといっても過言ではありません。
ROI(アールオーアイ:Return On Investment)とは、投資対効果の略です。投じた費用に対して、どれだけ利益を上げることができたかを示す指標で、「投資収益率」や「投資利益率」などと呼ばれることもあります。
ダイレクトマーケティングにとって欠かせない「ROIを達成できる能力があるのか」をチェックしましょう。そのためには、パートナーシップの費用と、期待されるROIを明確に評価する必要があります。コスト対効果が高いパートナーを選ぶことが重要ですが、費用対効果が高いプロモーションをやり過ぎると、ネガティブ(ちょっと強め?)な広告を出しすぎてしまったりすることがあります。その点でのリスクがあるので、ちょうど良いバランス感覚が大切かもしれません。
別の言い方をすると「コンプライアンス」ですね。ダイレクトマーケティングは、表現だけでなく特商法などによる規制の部分で影響を受けることがあります。そのため、パートナー企業が関連法規や規制を順守しているかは非常に重要。現場も含め、社内的な理解と順守の体制が整っているかを確認しておきたいところです。
なお、1のターゲットオーディエンスに関する部分は広告代理店に特化した話ですが、2~4の部分はどのパートナー企業にも当てはまる要件かなと思います。
マジワンがさまざまなクライアントからヒアリングした結果、「やはり最終的には、この部分も欲しい」とみなさんおっしゃっていた要件を挙げていきます。
パートナーシップは、できるだけ長期的な関係を築くことが望ましいです。例えば、短期的にコンプライアンス違反をしてでも利益を上げるような方法をパートナー企業が率先してやると、企業の価値を損ねる可能性がありますよね。もしそのような方法を使って短期間でROIを達成できたとしても、それでは企業としてダメです。
長い目で見て、将来的な成長と共にパートナーシップが継続できるかどうかを考慮しましょう。この部分が一時的な業者と、パートナーの分岐点になるんじゃないかなと考えています。
長期的な視野と似ていますが、パートナー企業の視野や視座が、あなたの企業のダイレクトマーケティング戦略や目標と一致しているかどうかを確認しましょう。短期的な目標だけでなく、長期的に戦略をしっかりと考えて達成していくための提案が組み込まれているのかは重要です。パートナーシップは、両者のビジョンや戦略が合致している場合に効果的です。
パートナー企業を選ぶ上で重要なポイントをお話してきました。今回の話をまとめると、以下のような部分が大切になってきます。
パートナーを選ぶ際、ついついROI達成の部分を重視して選んでしまいがちです。しかし、費用を下げると効率が上がる反面、コンプライアンスが低いなどのリスクも上がります。そのため、長期的にお付き合いができるパートナーを求めているなら、ROIだけに偏り過ぎないよう、全体をバランス良く見ていくことが大事です。パートナーシップが成功すると、顧客獲得や収益増加に大きな貢献が期待できます。
以上です。
ダイレクトマーケティングのパートナー企業を選ぶ際は「マスト」「ニード」「ウォント」の3つのポイントを考慮しながら慎重に検討し、最適な選択を行いましょう。そして、我々のような企業を支援する立場の人間は、しっかりとパートナーとして認めてもらえるよう、この記事でお伝えした部分いかに達成していくかを考えていくことが重要かもしれませんね。
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