通信販売・ダイレクトマーケティング・D2Cのクリエイティブ研究室

新規案件に着手する際の流れや重要な視点について

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今回は、過去の講座でいただいた「新規案件に着手する際、最初にすべきことは何か」という質問についてお答えしていきます。既存案件と異なり、新規の場合は、いくつかのポイントとなる視点や考え方があります。ここでは、その辺りを少しお伝えできると嬉しいです。

Q.ディレクターとして新規案件に着手する際、最初にするべきことは?

ランディングページなどを始めとした、新規案件のクリエイティブ制作依頼があったとき、全体の計画や設計をどのように考えていったら良いのでしょうか。また、良いLPやレスポンスが出る広告製作のディレクションをしていく上で、欠かせない視点や考え方を教えてください。

A.一番大切なことは「市場と商品の理解」

当たり前のことではありますが、最初に行うのは「依頼された商品と、その市場について詳しく調べる」ということです。その商品がどのような商品で、どの点において強みや特徴があるのか。そして、その商品の市場や競合他社などについても知っておく必要があります。

ただし、それで終わりではありません。

ディレクターとしてクリエイティブを作っていく際に、「この企業が、何をしていきたいのか」といった企業理解の部分も同時に考えていくことが重要です。例えば、ご依頼いただいた案件の商品が、その企業にとって「メイン事業」なのか「サブ事業」なのかによって、クリエイティブ側の意識や広告をどのように作っていくのかが変わります。

  • サブ事業の商品だとしたら、メイン事業の商品を脅かしてしまうような広告を作ることは避けたい。

  • メイン事業の場合は景品表示法にひっかかるリスクを冒すことができないため、あまり攻めることができない。しかし、サブ事業ならば、多少はチャレンジが可能になるかもしれない。

上記のように、広告を作る上でリスクの取り具合や、攻めていくバランス感覚が変わってくるのです。

そのため、「クライアントにおいて、この商品がどのような条件なのか」ということを調べていくことが重要になってくきます。クライアントの希望を理解していき、「こういう条件であれば、これぐらいの表現は使うべきだろう」とか「この辺りの市場を狙っているだろう」といったことを推論して広告提案をすると良いでしょう。つまり、そのクライアントをどれだけ理解できているかで、広告の提案内容が大きく変わってくるといっても過言ではありません。

なお、企業理解の部分は、既存顧客の新規案件なのか、完全に新規顧客なのかによっても、意識が少し変わってくるかもしれませんね。

■案件に着手する際の考え方や流れ

新規案件に着手する際、以下のようなことを考えて提案内容を作っていく必要があります。

【商品・市場理解】

  • 商品の特徴や特性
  • 通販であれば、リピート性や市場規模
  • どのようなキーワードが用いられているのか(訴求ワードの洗い出し作業)
  • どのような深掘りしたニーズが存在しているのか

【企業理解】

  • 企業側の理念
  • この市場にどれくらいの投資をしようと考えているか
  • 企業側のリテラシーの有無
  • クライアントの社内だけでなく、外部やパートナーにどのようなチーム体制を持っているのか

大きな流れとしては、最初は商品・市場理解から入っていき、そこから次に企業理解を深め、さらに商品・市場理解へフィードバックしていくのが良いでしょう。

■クリエイターとしての重要な視点

これは新規案件に限らず気をつけるべきことですが、クリエイターならば携わる案件に対して“当事者意識”を持つことが重要だと考えています。

クリエイティブを行う際に「自分自身がクライアントの責任者(または社長)だったら、どのような広告をOKラインにするだろうか」という視点で常に考え、クライアントが言いたいことや、やっていきたいことを提案できるのが理想です。

もちろん、クライアントの希望を超えた表現ができれば最高ですが、クリエイターなら少なくともクライアントの希望に沿うような提案をする必要があります。そのためにも、自分がその案件にとって“当事者である”という意識を持つようにしましょう。

以上です。
今回は、「新規案件に着手する際の流れや重要な視点について」をお伝えしました。新規案件を受注した際の参考になれば幸いです。

また別のコンテンツもご覧いただければと思います。

マジワン
この記事を書いた人
福岡のプランニングエージェンシー「マジワン」が運営するLABの管理人。 ダイレクトマーケティングコンサルタント/クリエイティブディレクター/プランナーとダイレクトマーケティングでの長い経験から、幅広くサポートします。 デジタルからオフライン、新規広告からCRM、そして商品開発と新しいアイディアを横断しながら実践しています。売上アップのための仮説と実証を繰り返しながら、マーケティングという社会実験を楽しんでいます。

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