通信販売・ダイレクトマーケティング・D2Cのクリエイティブ研究室

クッションページの今後2025 ②

前回、現在のクッションページにおける完成形とホワイト広告で注目されているスタイルについて解説しました。後編では、今後のクッションページはどう進化するのかを解説していきます。

2025年以降、クッションページはどう進化する?

いまの時点で見えてきているのは、“リッチコンテンツ化”がさらに加速するということ。
なぜなら、動画は「ちゃんと見てもらえる」という強みがあるからです。
スクロールを誘導しやすく、ページの離脱を防ぐ力もある。
そのため、「ちょっと見てみたい」と思わせる仕掛けが、これからますます重要になってきそうです。

では、具体的にどんな方向に進化していくのでしょうか?
今後注目される3つのスタイルをご紹介します。

  1. ブランディング系の動画が主役に
    これまでは、印象に残る“煽り系”の動画が多く使われてきました。
    でもこれからは、より上品で信頼感のあるビジュアルへと移行していく兆しがあります。
    まるでCMのような美しい映像で、ブランドの世界観や信頼性を伝える。
    そんな“ブランディング動画”を起点にしたクッションページが、今後の主流になっていくかもしれません。

  2. アンケート×動画の新しい体験
    「ただのアンケート」ではなく、動画による補足や説明を加えた新しい形も注目されています。
    とくに、大手企業向けの広告では、質問の背景や意味をていねいに伝える工夫が求められます。
    たとえば、「Q1:〇〇について知っていますか?」の直後に、そのテーマについて30秒ほどの動画解説を挿入する。そうすることで、ユーザーが内容をしっかり理解しながら進められ、納得感のあるアンケート体験へと変わっていきます。

  3. テレビ報道風の再構築
    以前ご紹介した「記者発表スタイル」は、どちらかといえば新聞・記事ベースの構成でした。
    ただその反面、写真が少なくてとっつきにくいという課題も。
    そこで期待されているのが、テレビ風の演出を取り入れたスタイルです。
    たとえば、冒頭にニュース番組のような動画やテロップを入れたり、報道風の構成で信頼性と視覚的なわかりやすさを両立させたり。報道番組×プロモーションという、新たな切り口が生まれつつあります。

これからのクッションページに必要な視点とは?

ここまで、

  • 「完成形」と言われる型(第一段階)
  • ホワイト広告における表現の変化(第二段階)
  • そして、2025年以降の進化予測(第三段階)

という3つの視点から、クッションページの現在地と今後を整理してきました。

そして、どの流れにおいても共通して見えてきたキーワードがひとつあります。
それが──「動画」です。

「読まれる」から「見せて伝える」へ

かつて主流だったのは、“文章をしっかり読ませる”スタイル。
でも今は、そもそも「ページが読まれない」という前提に立たなければなりません。

つまり、
「どう読ませるか?」ではなく、
「読まなくても理解してもらうには?」という視点が必要になってきたのです。

コンテンツの再構築が始まっている

これまでも、写真を多く使った“絵本のような構成”で視認性を高めてきましたが、これからはさらに一歩踏み込んで、「伝える力」を持った動画やコンテンツ設計がカギになります。
そのためには、ただ動画を作るだけではなく、

  • ユーザーの離脱を防ぐ構成
  • PRとつながるストーリー設計
  • 継続的に動画をプロデュースできる体制づくり

といった視点も欠かせません。

まとめ

大手企業やホワイト広告のように、表現にさまざまな制約がある中でも、ユーザーにどう伝えるか?は避けて通れないテーマです。

「文章が読まれない時代に、どうすれば伝わるのか?」

その問いに向き合いながら、“読まれなくても伝わるクッションページ”をどう設計していくか。
これが、これからのクッションページに求められる大切な視点だといえるでしょう。

今回は2回に分けて、今のクッションページのかたちとホワイト広告に求められる次のスタイル、そして、今後はどのように進化していくのかをお話しをさせていただきました。クッションページついては別のコンテンツもございますので、ぜひ興味のある方は、「クッションページ」の関連記事もご覧ください。

マジワン
この記事を書いた人
福岡のプランニングエージェンシー「マジワン」が運営するLABの管理人。 ダイレクトマーケティングコンサルタント/クリエイティブディレクター/プランナーとダイレクトマーケティングでの長い経験から、幅広くサポートします。 デジタルからオフライン、新規広告からCRM、そして商品開発と新しいアイディアを横断しながら実践しています。売上アップのための仮説と実証を繰り返しながら、マーケティングという社会実験を楽しんでいます。

お問い合わせはこちら