前回は、ヒットするヘルスクレームを探し出す方法で大事な考え方と、その例をお伝えしました。今回は、ヒットするヘルスクレームを探し出す上で重要な「情報整理のポイント」をお伝えしていきます。
ヒットするヘルスクレームを探していく際に、どのように進めていくと良いのでしょうか。情報を整理するコツをお伝えしていきます。
まず、こういった整理は全体的に把握をして掘り下げていくことが重要です。そのため、一般的にインターネットで調べることができるレベルで構いませんので、医薬品の商品ラインナップや売上などを把握していきましょう。
私が注目しているポイントは、「漢方薬」です。不定愁訴を含めたさまざまな症状に対応しているため、販売数などから悩みを複合的に把握するようなこともしています。漢方薬は即効性があるものではないため、健康食品のようにじっくりと治すニーズともマッチします。だからこそヒントが多いジャンルではないかと思っています。
すべての情報を調べるのが厳しいという方は、ニッチな商品開発を行っているような製薬会社の商品ラインなどを見て参考にするだけでも、これまでのヘルスクレームの探し方との違いを感じていただけるかもしれません。
ヘルスクレームは、言葉にしてしまうと少し他社との優位性にかけてしまうものがあります。せっかく良いヒントを探しても、言語化がうまくできないと意味がありません。さまざまな情報を見ながら、いろいろな言葉を出してみることが大事です。
言語の引き出しを増やすために、過去に売れた商品の情報を調べることもありますし、逆に売れていない商品を調べていくこともあります。言葉のちょっとした違いでニーズが変わることがありますので、この段階で言葉の引き出しを増やすことは、ヒットさせるための重要なステップだと思います。
近年は、訴求を行う上で「機能性表示のためのエビデンス」が必須なため、論文などの存在は簡易的ですが調べるようにしています。ただし、この部分はOEMであったり、専門の機関に相談したりする方が良いと思います。
上記のようなステップで、ヘルスクレームを解消するための開発を考えております。その他、別の視点として、海外での販売事例も模索するもあります。
ヒットするヘルスクレームを探す際、広いマーケットの商品はすでに出尽くしてしまっているということも多いです。徐々に年齢、性別を含めたターゲットの切り分けで、差別性を出すことが重要になってくるといえます。その中でも、見落としがちなターゲットに焦点を当てて解説してみましょう。
コンプレックスが出てくるのは、思春期と呼ばれる10〜20代です。ここ数年、小学生ぐらいの年齢をターゲットとした健康維持やコンプレックスに対する商品も増えてきていますので、視野に入れていく必要があります。
この年代をマーケットとすることへの注意点がひとつあります。それは、未成年であるためお子さま本人に購入いただくと定期コースなどが問題となってしまうという点です。基本的には保護者の同意が必要になる商品といえるので、親御様の購入などを軸としないといけません。サイトづくりもそのようにしていく必要があるといえますね。
数年前から一気に増えてきた「フェムテック」という市場ですが、サプリメントと組み合わせたものが出てきています。こういった市場は以前からありましたので、改めてターゲットとして確認する必要はないように見えます。しかし、新しい言葉が出てきたタイミングは、ターゲット設定が既存の概念から変わってしまうことがあります。
例えば、過去には「ニキビ」というと思春期のイメージでしたが、「大人ニキビ」と記載することで吹き出物市場を取り込むことができ、「ニキビ」というキーワードの概念が広がったといえるでしょう。
新しい言葉が出てくると市場の構造が変わる(新しいターゲットが出てくる)ことがありますので注意しておく必要があります。
以上です。
今回はヒットするヘルスクレームを探し出す際に行うと良い情報整理のプロセスについて記載させていただきました。上記のような傾向を調べておくことで、新しい言葉を作っていくということも可能になってきます。他にも注目すべきターゲットは日々出てくると思いますが、多くの情報の中からヒントを得て考察をすることがとても重要ですね。
それはまた、別のコンテンツもご覧いただければと思います。